経営理念


    

自分の子供たちをこの会社に入れたいと思うような会社にしていきたい

当時の社屋

弊社は、1963年に山梨県大月市賑岡で設立し、当初は光学製品の精密部品加工を行う、光学メーカー専門の下請け会社としてスタートしています。社名の「山陽」は、「山梨から陽が昇る」という意味で、独立する門出に、創業者である現会長が当時勤務していた工場の先輩から付けて頂いたものです。そして、大月市猿橋に小沢工場を建設し、1991年には小沢工場に第二工場を建設して、本社も現在の所在地となる大月市猿橋に移転しました。

その後、バブル経済の崩壊により弊社の経営も悪化し、このまま下請けの仕事を続けるだけでは厳しい状況になり、企業として将来のビジョンを明確にしていく岐路に立っていました。当時、取り引きのあった光学メーカーからは、「海外に生産拠点を移すので、そちらに来てくれないか」というお話も頂きましたが、既に国内にこだわったビジネスを行っていくという方針は固めていました。しかし、創業者自身が経営のイロハを知らず始めた事業(チャレンジ)であり、プロの職人を雇って上手くいったものの、企業経営の限界に来ていました。そこで、どのような会社にしていきたいのかについて、当時の社員30名ほどで話し合いを行い、「自分の子供たちをこの会社に入れたいと思うような会社にしていきたい」というスローガンが決まり、これが弊社の経営理念になっています。

社員からは「自分の子供を就職させたいと思える会社」の他、「下請けは嫌だ」「自分で値付けができるメーカーになりたい」といった意見があり、「開発部」が立ち上がりました。

企業風土の醸成

そして、それを実現するためにはどうしたら良いかということを話し合い、まずは社員が満足することであり、次にお客様が満足されること、また我々だけでは仕事ができないのでパートナー企業にも満足してもらい、さらに地域や社会も満足させたいという4つの満足が必要であると考えました。それからもう一つ、他社に劣らぬような優れた独自技術をもつべきであると考えました。

また、メーカーという顔を持ち、電気の部分や組み立てなどもできるようになるためには、弊社のできない部分をフォローしてもらうパートナー企業が必要不可欠であり、そこで考えたのが「製造支援隊」の立ち上げでした。結果として自社製品開発のために奮闘する姿が製造現場の士気を高め、組織全体が前を向くようになり、自分たちもアイデアを出してみようという空気ができました。チャレンジ(やってみる精神)は現在でも企業風土に根付いていると感じています。

弊社の経営理念

考えるよりも行動を

NC機導入

同じく自社製品が立ち上がった頃、技術指導をしていただいた先生から「究技即断」という言葉をいただき社訓としました。「技術を究めてすぐ行動をしろ。いつまでも考えいてるのではなく、とにかくすぐやれ、考えているより刃物を入れてみろ」という意味です。常に忘れないようにと、弊社の食堂と小沢工場に書がかけられています。

チャレンジ精神

SMT Scope 初期品

「難しければ難しいほどチャレンジしていく」ということが、弊社の社風にもなっているため、このチャレンジ精神で柱となる事業を大事に成長させていくことが、今後の展開になると思います。

医療業界への参入

2013年には株式会社オサチと業務提携を行い、本格的に医療業界での事業展開を開始しています。そして、2014年より組織変更を行い、精密部品加工/組立の製造支援隊を行うものづくり事業、高温観察装置の開発・販売/受託試験を行いメーカー部門を担うSMT事業、医療機器の設計製造を受託する医療機器事業の3本柱で事業を展開しています。

「山陽精工は人が定着しない会社から人が定着する会社へ」

先輩社員には「責任を持って徹底的に新入社員を育てろ」というミッションを告げ、先輩と後輩では交換日記のやり取りを行っています。ところが、よく見ていると成長するのは先輩の方で、人に教える難しさが自己研鑽の引き金になっていると感じています。ただし、ものづくりが本当に好きで、適性に優れた人ばかりではない。そのような人がものづくりを続けることは本人も組織もお互いに不幸。適性が合っていないときは1年ぐらいで見極め配置転換します。社員の教育、人づくりを大事にすることはもちろん、中学生・高校生のインターンシップ・職場体験など地域に根差した人づくりも大切にしています。

小沢工場落成

山陽精工チームメンバーとして

それでも、チームが機能不全に陥ることもあります。そんな時に理想の上司と理想の部下について上長チームと部下チームに分かれてディスカッションをしたところ、同じ内容が並んでいました。それが、朝礼で唱和をしている心のフィロソフィーです。

  • 「ありがとう」と素直に言える、感謝の心
  • 失敗を恐れず新しい事にチャレンジする、勇気の心
  • 自己を成長させるために、自ら学ぶ心
  • 創造と工夫で未来を築く、自ら考える心
  • 最高のあいさつと明るさで、人を元気にする心

下和田工場 記念樹「くろがねもち」と共に

※くろがねもちの木言葉は「時の流れ」です。時の流れ、時代の変化を見極め、「究技即断」の旗印のもと、チャレンジし続ける弊社の象徴です。